日陰の花 |
椿は一輪だけ咲いていて、葉はライトにはほとんど反応しない深い緑のまま。
複数の蕾の先端のピンク色がいいアクセントになって脇役を務めている。
枝が邪魔だが、これは仕方ない。これをきちんと処理するには、マクロレンズを持ち出してちゃんとしたフレームで・・・となる。
開いた一輪には昼間の雨の名残が水滴になってついていて(故・秋山正太郎先生一派のように霧吹きを使ったわけではない)、
自然なままの造形だ。
この、スポットライトを当てたような一輪の花が何とも形容できないほどに美しく見えて、事務所にあった携帯電話(大昔・P905i)のカメラで
夢中で撮影した。
明日の朝になれば、もうこの状態ではなくなっているだろう。
他の蕾が開き始めるかもしれないが、それはそれでまた違うものになってしまう。
とにかく、「今」が最高の花の状態と感じたのでとりあえず撮って、それからしばらく花の子細を鑑賞した。
昔、写真をちゃんと撮っていた頃はこういう風に夢中で撮影することが結構あったもんだな・・・と、
ケータイの画面を見ながら懐かしく感じたね・・・。
毎日毎日疲れ果てて、その疲れを吹っ飛ばすような短い時間だった。